『ファイブスター物語』
the KNIGHT of GOLD
本体価格:¥36,000(税別)■2007年12月下旬発送
■1/144スケール未塗装組立モデル
■全高:約170mm ■原型製作:Syujyu
透明
・頭部・左右上腕部・左右腿部パーツは特殊インサート成型
・パーツの半数に及ぶクリアーパーツは全てゲートレス成型
・スタビライザーパーツは耐熱硬度の異なるレジン素材を使用
・メタルパーツ製のスパイド(実剣)パーツは特殊研磨により金属光沢を再現
・専用デカール付属
・ステンレス製エッチングパーツ付属
透明
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ウェーブ創立20周年を迎える本年、今日に到るまで精力的に製品化を続けてきたFSSシリーズより記念キットを発売させていただくことが決定致しました。アイテムはズバリ、物語の主役メカである『ザ・ナイト・オブ・ゴールド』。この騎体は、過去にもウェーブ、そしてFSS史上でも初のインジェクションプラスチックモデルとしてリリースされたMHとなったり、またそれ以外にも、当社でも様々な形でリリースを続けてきたものでもありました。そして、現在エントリーユーザー向けにプラスチックモデルが存在する事を踏まえ、今回は特に従来の製品では飽き足らないユーザーに向けた内容とし、決定版の名に相応しく、徹底的にこだわったスーパーハイエンド・ガレージキットとして、製品化致しました。   マイティシリーズで培った透明成型用の原型製作技と成型技術を発展・継承し、また本製品開発に向けて研究開発された特殊マテリアルや製法を導入! また様々なデザインの変遷を経てきた本騎体ですが、立体化にあたっては当然、最新のデザインであるVer.3を基本としながらも、これまでに発表されてきたデザイン、イラストを検証を重ね製作致しました。気になる原型製作者は今やMHをもっとも魅力的に見せることの出来るモデラー、Syujyu氏。製品には様々なオプションパーツも付属。まさに決定版を標榜するに相応しい内容となっていよいよ登場。 20周年記念特別キットである本製品は今回のみの限定販売。今後二度と入手不可能となりますので、この機会をお見逃しなく!


■製品情報

 
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本製品では原型製作に至高のクオリティが求められたのは当然ですが、その他にも製造など、製品仕様にも徹底的にこだわり、製品化が決定した時点で早くから、製造を担当するRCベルグ社にも、これまで課題として問題とされてきた部分や、不可能とされてきた部分にも果敢に研究、チャレンジを重ねていただき製品化にこぎつける事が出来ました。そこで、塗装品が完成、披露する前に、まず今回は有限会社RCベルグ取締役・渋谷竜太郎氏に製造面より本製品の経緯について解説をしていただき、その特筆すべき点をご紹介させていただくことと致します。

■透明素材について

従来の当社(RCベルグ社)の透明パーツは、透明度を高くし、また透明キャスト特有の黄変に対しても性能の高いものを使用してきました。ですが、どうしても、耐熱硬度に限界が生じてしまい、ある程度の温度で柔らかくなりやすいという弱点がありました(但し、温度が下がると元に戻りますが)。その為、ヤスリがけや熱が加わる作業などで、どうしても、ストレスとなってしまうといった声も聞かれておりました。兼ねてより、ウェーブからは更なる品質の改良を要望されており、今回はおよそ1年という期間のうちで、研究を重ね、耐熱硬度の限界を上げて、必ず解決してほしいと依頼されておりました。そして、幾度にわたってテストを行い、材料の改良を重ね、開発に成功いたしました。その結果 、素材自体の耐熱硬度が高まっただけでなく、耐黄変性や透明度も従来以上のものにする事が出来ました。

それと、今回、パーツのおよそ半数が透明パーツになっており、結構なボリュームとなっていましたが、透明パーツに関しては全てゲートレスにして欲しいとウェーブより依頼されました。これに関しては確実にコストに影響することになり、ウェーブからはこの部分以外に関しては度々コストパフォーマンスを良くするよう、言われておりましたので、本当に全てゲートレスで良いのか再三、確認しましたが、ここに関してはウェーブの決意は固かったようですね。事実、コストには影響しますが、透明パーツは一度傷つけてしまうと大変な事になってしまいますし、作業の簡易化という意味でも、実際に作られる際には、透明パーツのオールゲートレス化はかなり嬉しい配慮でしょうね(RCベルグ・渋谷)

■インサート成型について

the K.O.G.の半透明装甲を再現するにあたり、頭部と上腕部、腿部は透明パーツをはめ合わせる構造にすると、分割ラインが出来て見栄えが悪くなってしまいます。そこで今回、原型製作されたSyujyu氏からの提案で、今回この部分に当社が得意とする特殊成型技術「インサート成型」を採用するようにとお話をいただきました。この製法の採用により、内部フレームを分割ラインなく透明パーツにより覆われた状態を再現可能となりましたので、これは画期的なことだったのではないかと思います。インサート成型は技術や経験に基づいた特殊な製法ではありますが、 同時に用意していただく原型にも知識と技術を求める事になります。この辺りは求められる原型を用意してくださったSyujyu氏の原型師としての技量も当然素晴らしかったからこそ、成し得た事である事を付け加えさせていただきたいと思います(RCベルグ・渋谷)


■メタルパーツについて

通常、メタルパーツの一般的な量産では、粉末状の離型剤が用いられています。その為、メタルパーツは製品状態ではよく見ると表面が若干、梨地上になっています。これは主に量産効率によるコストの関係上行われているのですが、今回ウェーブより最低限のコストアップで何とか、他のレジンパーツなどと同様、原型状態のまま(表面が梨地状にならない)で再現してほしいと依頼されました。そこで、今回製法を通常と異なる方法を行ったことによりこの依頼に応える事が出来ました。この事で、ユーザーも、パーツのエッジを失われないように表面 の磨き作業を注意して行う事から開放され、ウェーブが意図したユーザーの作業性のアップという事も実現できたと思います。 そして、このほか抜刀時の剣のパーツが、刀の輝きを再現する為、(このパーツのみですが)メタルパーツでも更に特殊研磨が施されています。これにより、ユーザーの皆さんも労することなく最初から美しい金属光沢を放つ剣のパーツを手にする事が出来るようになっています(RCベルグ・渋谷)

■スタビライザーについて

今回、ウェーブより、スタビライザーという細長いパーツについてもどの素材が適しているか相談を受けました。このパーツは、細長い為、通常レジンでは簡単に破損してしまう可能性が高くユーザーより不評らしいとのことでした。かと言って、破損しないよう軟質レジン(俗称:ゴムキャスト)などでの仕様では、逆に自然な形での形状維持が出来なくなってしまいます。また、メタルパーツにしてしまうと、ほんの少しであれば折り曲げ加工なども出来ますが、反面誤って、途中で折ってしまった場合の再処理はむしろ困難になってしまいます。そこで、このパーツにはある程度の温度でとても柔らかくなる特性の透明レジンを使用するよう提案させていただきました。この素材を使用することで折れに強く、かつ曲げ加工も容易に出来るパーツとすることが出来ます。組み上げに際しても、 大まかな位置決めが出来た時点で、最後にドライヤーなどを軽くあててやるだけで、容易にかつ、自然な形のうねりが再現できたようです(RCベルグ・渋谷)


■金色成型について

今回、先のインサート成型の採用が決まった時点で、フレーム色は金色の成型色であることが必須となったようです。従来より金色などメタリックカラーで成型色を再現しようとすると、どうしても、粒子の流れが目立ってしまい、パーツとしての美しさを維持する事はとても困難なことになっていました。実際、初期のテストでは、なかなかウェーブから良い反応がもらえず、先の硬度の高い透明パーツの研究以上に研究に労力を割くことになりました。また、金色の色合いに関しても、重厚感のある金色である事、そして、インサート成型で内包される部分にはスミ入れなど出来なくなるので、
スジボリの色も強調されるような色合いであって欲しい…かつコストは可能な限り抑えて欲しいなどなど、様々な要求を頂き頭を抱えましたが(笑)、最終的には無事ウェーブとSyujyu氏にOKをいただけるパーツを用意することが出来ました。余談ですが当初、透明樹脂に金の粒子を封入し再現すれば、良くなるかもしれないとウェーブに話してみましたが、「価格がとんでもないことになってしまうので、さすがにその方法と違ったもので!」と即座に却下されてしまいました(笑) (RCベルグ・渋谷)

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